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ハイブリッド芝は人工芝や天然芝よりもサッカーに向いているのか?

サッカーは鮮やかな緑の芝生の上で行うスポーツと言う認識が一般的かと思います。

サッカースタジアムに広がる美しい芝生のピッチは、サッカーの醍醐味の一つになるでしょう。しかし一口に芝生と言っても、複数種類がございます。

よほどサッカーオタクでもない限り、そこまで考える方はなかなか居ないかもしれません。ですが芝生も奥が深いですので、知ってるとよりサッカー観戦が楽しくなること間違いなしです。

当記事ではサッカーで使用される、天然芝・人工芝・ハイブリッド芝の3種類の芝生について、またどの芝生がサッカー向きなのか解説致します。

サッカースタジアムの芝は天然芝が一般的

サッカーと芝生は切っても切れない関係にあります。TVでサッカーの試合やハイライトが映るとき、必ず緑の芝生の上でプレーしていることは、皆さんご存知でしょう。

そんなサッカーにおいて非常に重要な芝生ですが、「天然芝」と「人工芝」があるのはご存知ですか?

また近年「ハイブリッド芝」という、天然芝と人工芝のミックスの芝生も普及が進んでおります。

とは言え、現在サッカーの世界で芝生と言えば天然芝という認識が一般的。実際に国内外ほとんどのサッカースタジアムで使用されている芝生は天然芝です。

天然芝のメリットとデメリット

ーメリットー

・ボールがよく転がる

サッカーはボールを使うスポーツです。天然芝はサッカーボールと最も相性の良い環境になります。

・足腰に優しい

天然芝は程よく弾力があるので足腰にかかる負担を軽減してくれます。沢山走るサッカーにおいて非常に重要なポイントです。またスライディングや転倒した際の衝撃もやわらげてくれます。

・細かい動きがしやすい

天然芝はスパイクに程よく絡みますので、細かく激しい動きがしやすくサッカーに最適です。

ーデメリットー

・常に手入れが必要

芝生は常に伸び続けます。定期的に狩る必要がありますが、サッカー場は広いですので大変です。

・一度荒れると修復に時間がかかる

サッカーは激しいスポーツですので、芝が剥がれてしまうのは日常茶飯事です。天然芝は生き物ですので、元通りになるにはどうしても日数がかかります。

・イレギュラーなバウンド

ボールがよく転がるというメリットがございますが、天然芝のピッチは真っ平らではないため変則的なバウンド、すなわちイレギュラーすることがございます。

現在は天然芝がサッカーには最適

以上天然芝のメリットとデメリットをまとめましたが、結論2020年現在は、天然芝がサッカーをする上では最高の環境でしょう。

しかし一見メリットが少ないように感じた方もいらっしゃるかもしれません。どうしても文章にすると少なく見えてしまうのですが、サッカーをされていた方や現役の方は、天然芝のメリットについては重々承知かと思います。

気候の問題で天然芝が維持できないスタジアムを除き、プロチームが使用するほとんどのスタジアムが天然芝を使用している現状です。きれいに整備された天然芝は、足腰に優くボールもよく転がります。

また細かい動きが多いサッカーです。天然芝はスパイクが程よく絡みますので、よりレベルの高いパフォーマンスが期待できます。

これは100年を超えるサッカーの歴史で、常に天然芝が使用されて続けている確固たる理由でしょう。

人工芝を使用のサッカースタジアムも普及

これまではサッカー=天然芝でしたが、2000年代より人工芝の普及が進みます。

これまで人工芝と言えば毛足が短くて固く、激しいスポーツには向かないとされてきました。

しかし技術の進歩により、天然芝のような毛足が長くて柔らかい人工芝が開発されたことで、サッカー界でも使用するスタジアムや施設が増えていきます。

人工芝のメリットとデメリット

ーメリットー

・手入れが必要ない

芝生をカットしたり、張替えたりする手間がかからないのは、運営側からすると非常に楽になります。

・水はけが良い

雨の後の水はけが良いので、より良いコンディションでサッカーが行える可能性が高まります。決して天然芝が水はけが悪いわけではありませんが、人工芝の方が早いです。

・芝生が剥げたり荒れたりしない

人工芝は天然芝と比べ、非常に強く植え付けられています。基本的に人間の力で剥がすことができないくらい強いですので、荒れる心配がございません。

・気候や季節に左右されない

世界には気温が氷点下になる場所や、雨がほとんど降らない場所もございます。その様な芝生の育成に不向きな環境でも、安定してサッカーができるのは大きなメリットです。

・イレギュラーが発生しにくい

人工芝のピッチは真っ平らですので、ボールのイレギュラーが発生しづらいです。

ーデメリットー

・人工芝は導入するのに高額な費用がかかる

人工芝はどうしても初期費用が高額なのが大きなデメリットです。人工芝にも様々な種類や手法がございますが、サッカーコート1面で、数千万から1億円ほどの導入費用がかかります(日本国内の場合)。

・天然芝の方がサッカーはしやすい

サッカーをプレーするにはやはり天然芝が好まれます。きれいに整備された天然芝には、現在の人工芝では勝てません。

・最終的にはメンテナンスが必要

人工芝は手入れをする必要はございませんが、永久に使えるわけではございません。いつかは張替えが必要になります。

人工芝は運営側にメリットが多い

一見人工芝の方がメリットが多く、デメリットが少ないように見えるかもしれません。しかしサッカーをするうえでは天然芝が好まれます。

どうしても人工芝は天然芝と比べ、固くボールの転がりも悪いです。私自身も国内外様々な環境でプレーしましたが、やはり天然芝の方がやりやすかったです(しっかりと手入れされている事が前提)。

人工芝はどちらかと言うと、管理する側(スタジアムや施設運営者)にメリットが大きいです。手入れも楽ですし、悪天候や試合によるピッチコンディションの悪化等の心配が無いのは大きなメリットでしょう。

ハイブリッド芝は次世代のサッカーの主流

サッカー界においてもハイブリッド芝を聞いたことのある方、もしくは知っている方はまだ少ないようです。

近年注目されている最新技術の結晶のハイブリッド芝は、サッカーの世界にも1990年代にヨーロッパで初めて導入され、2000年代より徐々に普及し始めております。

そもそもハイブリッド芝とは?

ハイブリッド芝とは、その名の通り天然芝と人工芝のミックスの芝生になります。別名グラスマスターとも呼ばれることもありますが、ハイブリッド芝と意味は同じです。

Jリーグのハイブリッド芝に関する規定ですと、ピッチ全体の人工芝の割合が5%以下となります。世界全体のハイブリッド芝を見渡すと、大体3~5%ほどの人工芝を混ぜているスタジアムが多いようです。

ではハイブリッド芝は、どの様な仕組みで人工芝と天然芝が混ざっているのか。以下の画像の通り、人工芝の部分が地中深くまで埋め込まれております。

 

出典:株式会スポーツテクノ和広

そこに天然芝が根を張ることで、剥がれにくい芝生のピッチになるという仕組みです。

またハイブリッド芝の規定から、天然芝の面積がピッチの95%以上を占めるため、選手側からしても天然芝とほぼ同じ感覚でプレーが可能になります。

ハイブリッド芝は人工芝と天然芝のいいとこ取り

ハイブリッド芝は、人工芝と天然芝のいいとこ取りができるのが大きなメリットになります。

先程も少し触れましたが、ピッチの面積のほとんどを天然芝が占めますので、選手側からすると天然芝でプレーするのと変わりません。

そのうえで芝が剥げてピッチが荒れてしまう可能性を、大幅に減らすことができるのがハイブリッド芝の特徴です。

ただしハイブリッド芝はあくまでピッチのほとんどの面積が天然芝ですので、天然芝と同様の手入れは必要になります。

ハイブリッド芝は日本でも2018年より導入

2018年ロシアワールドカップの全12会場のうち、10会場でハイブリッド芝が使用されておりました。

また日本のサッカー界で初めて導入したのも2018年でして、ヴィッセル神戸のホームスタジアムのノエビアスタジアムが第一号になります。なお日本では2019年のラグビーワールドカップに合わせ、会場となるスタジアムのハイブリッド芝の導入が進んでおります。

余談ですが、イタリア・ミラノのサンシーロスタジアムは「畑」と称されるほど、日光不足で荒れた芝生で有名でした。しかしサンシーロも既にハイブリッド芝を導入し、今ではキレイな芝の状態で稼働しております。

日本はヨーロッパと比べ芝の育成に不向きな気候と言われていますので、参考になる話だなと感じました。

あくまでサッカーをするうえで最高の環境は天然芝ですが、ハイブリッド芝は天然芝と同じ感覚でプレーできる

というのが2020年現在のサッカー界の芝生事情かと思います。そして今後は、ハイブリッド芝を採用するスタジアムや施設が増えていく流れになるでしょう。

参考記事ハイブリッド芝とは?サッカーに欠かせない人工芝と天然芝の良いとこ取り

まとめ

サッカースタジアムの芝生事情についてまとめてみましたが、芝生を知るとサッカー観戦が楽しくなりそうでしょうか?

サッカーと芝生は密接な関係にありますが、芝生にも様々な種類があることがお分かり頂けたかと思います。これまで天然芝がサッカーには向いているとされておりましたが、ハイブリッド芝の誕生で、これまでの常識が覆されようとしています。

また人工芝についても書かせて頂きましたが、近年の技術革新はもの凄いスピードです。ですので人工芝が天然芝と変わらないクオリティが発揮される日も近いのではないでしょうか。

人工芝がより進化すると、近い将来は天然芝やハイブリッド芝に変わる存在になるかもしれません。さらにはハイブリッド芝や天然芝を超える日が来る可能性も私はあると思います。

サッカーと旅をこよなく愛するブロガーです。
スペイン留学時代には学生の傍ら選手としての経験もございます。
サッカーと旅が人生のテーマです。

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